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ファイヤードブログ

ディジタル・パブリッシングという観点から、Webサイト制作、電子書籍制作などを。※ブログリニューアル中

【草稿#1】ウェブデザインとタイポグラフィーの遅い結婚

WebDev Typography TW草稿

はじめに

これから延々と書いていくことは、ちょっと小難しかったり堅苦しかったりするが、目的はいたってシンプルである。それは「ウェブで気持ちよく読む」というだけのことである。

これから十数回あるいは数十回に渡って書き進められていくこのテクストは、「ウェブデザインではタイポグラフィーとエディトリアルデザインの観点が軽視されてきた」という問題意識に基づいて書かれることになる。私はこうした状況を打開すべく、筆を進めていく。だがその前に、この文章について、注意書きをせねばならない。

まず、これから積み重ねられていくテクストは、何と言っても滑稽だということである。読んで笑えるように書かれているのではなく、振る舞いとして滑稽である他ないということを意味している。というのも、私はタイポグラフィーの専門家でもエディトリアルデザイナーでもない。ウェブデザインでも大きな実績があるわけでもない。ノウハウも必要な分はこれから補って身につけようとする人間である。そのような人物が、頼まれたわけでもない権威的な役割を演じようとしている。それゆえに、この文章は必然的に滑稽であらざるをえない。

私としては、このような滑稽さを演じることにためらいがないわけでもない。しかし、一介のウェブ制作者として、「気持ちよく読む」ことがこれだけなおざりにされている状況を少しでも改善できるのであれば、どれだけ自分を辱めることになっても、これを辞さないという決意がある。

文体について

すでにお気付きの読者もいるかもしれないが、なぜこのような固い文体であるのか、その違和感を解きほぐすための言い訳をするため、この段落を使うことを許していただきたい。ウェブにおいては特に、ポップな文体が好まれる。これはウェブで広く読まれうるためには、ほとんどマストだと言っても良い約束だ。しかし、私にはそれができない。それは性格的な問題ではなく、ポップ、つまり軽さというのは、権威者の余裕から生じる下においてのみ有用な手段であるからだ。私は権威者ではなく、権威を演じる者に過ぎない。そのため、文体だけは敢えて重く取り繕うことで、どうにか浮き足立ったテクストが紡がれた状態にあることを維持しようとしているのである。

文章について

これから紡がれていく文章は、あくまでも草稿である。それゆえ、トピックはしばしば統一性を失うし、論理的に拙いまま進んでいくこともあるだろうが、それを気にしないで進んでいく。ひととおり書ききった後に、GitHub Pagesでこの草稿をちゃんと編集したものを公開する予定である。その際には、少しでも多くの人に読まれるために、先の段落で述べた「重さ」も少しは取り払うように工夫するつもりである。公開にあたっては、「エディトリアル・ウェブデザイン宣言」とか「タイポグラフィック・ウェブデザイン宣言」など、なんらかのマニフェストの形をとることになる予定だ。

10月中の完成をめどにしているが、実際はほとんど終わりが見えていないといってもいい状況にある。GitHub Pagesでの発表時期は明確に定まってはいない。また、発表したあとに、ウェブ上で好意的な評価が得られなければ、私はウェブデザインから勝手に引退をする。少なくとも、フリーランスの看板は取り下げる。

以上 (1386字)